本日の狙い目情報は、厚生労働省の「令和8年度予算案」です。
この中から面白い事業を抜き出してみました。
今回の予算案は、「実質賃金の上昇」と「人手不足を補うテクノロジー投資」が明確な柱となっており、特に「教育訓練 + 設備投資」をセットで支援する新スキームが非常に大きな注目点です。
1.人材開発・リスキリングの「超」強化(約1,100億円規模)
単に「研修を受けさせる」だけでなく、その成果を現場の設備投資に繋げる仕組みが導入されます。
①人材開発支援助成金(539億円)
【最注目・新設】設備投資助成: 訓練で得た知識を活かすための設備導入費用(上限150万円、補助率50%)が新たに助成対象となる見込みです。
中高年齢者向け実習型訓練: 45歳以上を対象とした実践的な訓練への支援が強化されます。
②教育訓練給付(556億円)
ポイント: 労働者の主導的な学びを支援。雇用保険制度の改正に合わせ、デジタルスキル等の専門的な訓練への給付率が維持・拡充されています。
2.「賃上げ + 生産性向上」の同時実現
最低賃金の引き上げ(全国平均1,500円目標)を見据え、中小企業のコスト負担を設備投資でカバーする狙いです。
①業務改善助成金(21億円)
ポイント: 事業場内最低賃金の引き上げとセットで、PC・ソフトウェア・生産機械などの導入を支援。
②キャリアアップ助成金(1,022億円)
【新設】情報開示加算(20万円): 「しょくばらぼ」等で非正規雇用の処遇改善情報を公開した企業に加算。
3.医療・介護分野の「DXと賃上げ」
人手不足が最も深刻なこの分野には、特例的な賃上げ措置とテクノロジー導入のパッケージが用意されています。
①介護テクノロジー導入支援(86億円)
ポイント: 移乗支援ロボットや見守りセンサーに加え、複数の機器を連動させる「パッケージ型導入」を重視。
4.働き方改革と安全衛生
①エイジフレンドリー補助金(9.8億円)
【2026年4月義務化】: 60歳以上の安全確保計画の策定が努力義務化されます。
ポイント: 転倒防止のスロープ設置やパワーアシストスーツ、熱中症対策設備(スポットクーラー等)の導入チャンスです。
②働き方改革推進支援助成金(101億円)
ポイント: 物流分野の「荷待ち時間短縮」や「勤務間インターバル導入」への支援が中心。業種別(建設・運送・病院等)の課題解決に特化したコースが継続されます。
参考にしてください。
【HP】
https://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/26syokanyosan/dl/01-02.pdf(R8予算)
https://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/26syokanyosan/index.html(HP)
◆地域介護・福祉空間整備等施設整備交付金 12億円 P51
・お勧め度:③建設・建築系△ ④医療・福祉系△ ⑥環境・エネ・設備系△
・高齢者施設等の防災・減災対策を推進するため、スプリンクラー設備等の整備、耐震化改修・大規模修繕等、非常用自家発電・給水設備の整備、水害対策に伴う改修等、倒壊の危険性のあるブロック塀等の改修の対策を講じる。
◆介護テクノロジー開発等加速化事業 3.2億円 P79
・お勧め度:④医療・福祉系△ ⑧メディア・広告・IT系△ ⑨その他(行政等)△
(2)福祉用具・介護テクノロジー実用化支援・調査・広報等一式
◆介護テクノロジー導入支援事業 86億円の内数 P80
・お勧め度:④医療・福祉系〇 ⑧メディア・広告・IT系△
①介護テクノロジー
・「介護テクノロジー利用の重点分野」に該当する機器等(カタログ方式により補助対象の判定)
②パッケージ型導入
・「介護業務支援」に該当するテクノロジーと、そのテクノロジーと連動することで効果が高まると判断できるテクノロジーを導入する場合に必要な経費
◆業務改善助成金 21億円 P121
・お勧め度:全業種◎
・生産性向上に資する設備投資などを実施し業務改善を行うとともに、事業場内最低賃金を一定額以上引き上げる中小企業・小規模事業者に対し、その業務改善に要した経費の一部を助成する。
◆キャリアアップ助成金 1,022億円 P123
・お勧め度:全業種〇
・有期雇用労働者、短時間労働者、派遣労働者といったいわゆる非正規雇用労働者の企業内のキャリアアップを促進するため、正社員転換、処遇改善の取組を実施した事業主に対して包括的に助成
◆教育訓練給付 556億円 P125
・お勧め度:全業種△
・雇用保険被保険者等が、厚生労働大臣が指定する教育訓練を受講・修了した場合に、受講費用の一部を支給する「教育訓練給付金」、雇用保険の被保険者が教育訓練を受けるための休暇を取得した場合に、賃金の一定割合を支給する「教育訓練休暇給付金」により、経済社会の変化に対応した労働者個々人の主体的、自発的な学び・学び直しを支援する。
◆人材開発支援助成金 539億円 P127
・お勧め度:全業種〇
・雇用する労働者に対して、職務に関連した専門的な知識及び技能を習得させるための職業訓練等を計画に沿って実施した場合等に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部等を助成。
※設備投資助成を新設:訓練で得た知識を活かすための設備導入費用(上限150万円、補助率50%)が新たに助成対象となる見込み
◆早期再就職支援等助成金(中途採用拡大コース) 10億円 P141
・お勧め度:全業種△
・中途採用を拡大し、雇い入れた中途採用者の賃金を、雇入れ前の賃金と比較して5%以上上昇させた事業主に対して助成する。
◆人材確保等支援助成金 25億円 P144
・お勧め度:全業種〇
Ⅱ 雇用管理制度・雇用環境整備助成コース
・雇用管理制度(賃金規定・諸手当等制度、人事評価制度、職場活性化制度など)の導入・実施や雇用環境の整備(従業員の作業負担を軽減する機器等の導入)により、従業員の職場定着に取り組む事業主に対して助成する。
◆65歳超雇用推進助成金 24億円 P147
・お勧め度:全業種〇
1.65歳超継続雇用促進コース
① 65歳以上の年齢への定年引上げや定年の定めを廃止する事業主に対して助成
② 66歳以上の年齢への継続雇用制度を導入する事業主に対して助成
③ 他社による継続雇用制度の導入を行う送出し事業主が、受入れ事業主の就業規則改正等を実施した場合、送出し事業主に対して助成 等
2.高年齢者評価制度等雇用管理改善コース
・高年齢者の雇用管理制度の整備(短時間勤務制度、高年齢者に係る賃金・人事処遇制度、法定外の健康管理制度の導入等)を実施した事業主に対して助成。高年齢者に係る賃金・人事処遇制度の導入等を実施した場合は増額。
3.高年齢者無期雇用転換コース
・50歳以上かつ定年年齢未満の有期契約労働者を無期雇用労働者に転換させた事業主に対して、その人数(上限10人)に応じ助成
◆特定求職者雇用開発助成金 475億円 P153
・お勧め度:全業種〇
・60歳以上の高年齢者や障害者、不安定な就労状況にある就職氷河期世代を含む中高年層など、就職が特に困難な者の雇用機会の増大や安定雇用を図るため、これらの者をハロー
ワークや民間の職業紹介事業者などの紹介により、継続して雇用する労働者として雇い入れる事業主に対して助成する制度。
◆人材確保等支援助成金(テレワークコース) 1.4億円 P165
・お勧め度:全業種△
・適切な労務管理下におけるテレワークを導入し、実施することにより、労働者の人材確保や雇用管理改善等の観点から効果をあげた中小企業事業主に対し助成金を支給し、支援を行う。
◆両立支援等助成金 392億円 P166
・お勧め度:全業種〇
・働き続けながら子育てや介護を行う労働者の雇用の継続を図るための就業環境整備に取り組む事業主に対して両立支援等助成金を支給することにより、仕事と育児・介護の両立支援に関する事業主の取組を促進し、労働者の雇用の安定を図る。
◆共働き・共育て推進のための給付 753億円 P169
・お勧め度:全業種〇
①出生後休業支援給付金
・特に男性の育児休業取得の更なる促進の観点から、子の出生後一定期間内に被保険者とその配偶者がともに育児休業をした場合に、育児休業給付に加え、雇用保険制度において出生後休業支援給付金を支給する。
②育児時短就業給付金
・時短勤務中に賃金が低下した場合に雇用保険制度において育児時短就業給付金を支給する。
◆働き方改革推進支援助成金 101億円 P171
・お勧め度:全業種〇
・生産性向上に向けた設備投資等の取組に係る費用を助成し、労働時間の削減等に向けた環境整備に取り組む中小企業事業主を支援。
①業種別課題対応コース
②労働時間短縮・年休促進支援コース(労働時間の削減や年次有給休暇の取得促進に向けた環境整備に取り組む中小企業事業主に助成)
③勤務間インターバル導入コース(勤務間インターバル制度を導入する中小企業事業主に対し助成)
④取引環境改善コース(荷待ち・荷役時間の短縮に向けた取組を行う荷主等の集団に対し助成)
⑤団体推進コース(傘下企業の生産性の向上に向けた取組を行う事業主団体に対し助成)
◆高年齢労働者の労働災害防止対策推進事業 9.8億円 P176
・お勧め度:全業種〇
①エイジフレンドリー補助金
・専門家総合対策コース
・熱中症対策コース
・コラボヘルスコース
◆社会福祉施設等施設整備費補助金 40億円 P193
・お勧め度:④医療・福祉系△
・障害者の社会参加支援及び地域移行をさらに推進するため、地域以降の受け皿として、グループホーム等の整備を促進する。

